AbemaTV 大赤字!それでもサービスを続けるサイバーエージェントの狙いは?
先月27日、サイバーエージェントの2017年9月期の第三四半期の決算が発表されました。
Abema TV の業績も発表され、結果としては50億円以上の赤字が出ているそうです。
既存事業の黒字額118億円。こう考えると、Abema TV の赤字の大きさがよくわかります。
これだけの金額の赤字が出ているにも関わらず、事業を継続しているのは上場企業として異例かもしれません。
それでは、サイバーエージェントが Abema TV を展開する目的はどこにあるのでしょうか。
そもそもAbema TV とは?
Abema TV は、サイバーエージェントとテレビ朝日の出資で誕生しました。
出資比率は、サイバーエージェントが60%、テレビ朝日が40%です。
基本的には、サイバーエージェント側が主導権を持って、運営を担っています。
動画の視聴は、ビデオオンデマンド方式ではなく、従来のテレビと同様に時間帯に応じて番組が放映されています。
番組の情報は、以下のようにTwitter の公式アカウントで告知されます。
Abema TV の人気コンテンツ
ところで、Abema TV のコンテンツはどのくらい視聴されているのでしょうか。
番組ごとに視聴者数が発表されてますが、これまで一番話題を呼んだ『亀田興毅に勝ったら1000万円』企画は、なんと1,420万再生回数にのぼります。
ちなみに、パロディー企画も立ち上がっています。
https://twitter.com/0120MiyamotoRyo/status/902111675049926656
また、将棋の藤井四段の連勝がストップした対局は、1,200万再生回数になります。
藤井四段企画は人気のようで、続編も始まります。
https://twitter.com/abematv_shogi/status/902445736687570944
再生回数については、様々な見方があるようですが、個人的には十分すごい数字ではないかと思います。
今のところ人気があるのが、将棋、企画もの、そしてアニメになっているようです!
Abema TV を続けるサイバーエージェントの狙い
サイバーエージェントがAbema TVに資本を投入する理由に、インターネット動画広告市場の急激な伸びが考えられます。
サイバーエージェントは、自社でその市場規模を調査しています。
それによると、昨年対比でなんと157%の伸びを示しています。
関連記事:サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施
スマートフォンの普及によりいつでもどこでも動画を視聴できる環境が整いました。
既存のマスメディアより接触機会も多いため、宣伝効果はインターネット動画の方が大きいかもしれません。
インターネットの可能性に、サイバーエージェントは賭けているのでしょう。
また、テレビ朝日とのコネクションを作って、コンテンツ制作や芸能人の起用でタイアップを組みたいという思惑もあるかもしれません。
今後 Abema TV がどこまでインターネット動画の世界で影響力を持つか、注目したいところです。